オゾン層の破壊により、地球に届く有害な紫外線。それによる肌や眼の健康障害が世界各地で危惧されています。この状態は２０５０年ごろまで続くと言われています。
紫外線を浴びて引き起こされる急性的な健康障害は、皮膚に発症する日焼け（サンバーン）や眼に起こる角膜炎・結膜炎などですが、急激に、あるいは過剰な紫外線を浴び続けると、将来皮膚の光老化や皮膚がん、眼に起こる白内障など、様ざまな健康障害を発症させます。紫外線の厄介なところは、本当の怖さが何十年も経ってから人の身体へ現れることです。

そのためにも子どもの時から、有害な紫外線の正しい知識や防御対策をしっかり身につけることが大切です。紫外線がなぜ皮膚や眼に悪いのかをよく理解して、紫外線と上手につきあうことをこの本から学んでいただきたいと思います。

著者の一人、佐々木政子先生は、長年太陽紫外線の研究に携わっておられ、講演などを通して、子ども達や親にも分かりやすく太陽紫外線について説明されています。また、上出良一先生は、環境省の「紫外線保健指導マニュアル」の編集委員の一人です。
本書は、有害な紫外線の知識や健康障害、防御法などを科学的データと写真、イラストで分かりやすく紹介しています。この本を参考にして有害な紫外線の予防に役立てていただきたいと思います